自己破産|保証金・更新料返還等請求


主文

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

事実及び理由

第1 請求

被告らは,原告に対し,連帯して10万6000円及びこれに対する平成20年5月11日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。

第2 事案の概要

原告は,被告Aに対し,賃貸マンションの1室を賃貸し,被告Bは,被告Aの債務を連帯保証したが,被告らが約定の更新料を支払わないとして,被告Aについては賃貸借契約に伴う更新料の支払合意に基づき,被告Bについては連帯保証契約に基づき,未払更新料の支払と訴状送達の日の翌日から支払済みまで民法所定の割合の遅延損害金の支払を求めた。
1 争いのない事実
(1) 原告は被告, Aとの間で,平成18年3月12日,京都市a区b町c所在のdマンションe号室(以下「本件建物」という。)を下記の約定で賃貸する契約を締結し(以下,この契約を「本件賃貸借契約」という。),同年4月1日,同人に対し,本件賃貸借契約に基づき本件建物を引き渡した。
賃料月額5万3000円(毎月25日までに翌月分を支払う。)
共益費5000円(水道料金含む。毎月25日までに翌月分を支払う。)
契約期間平成18年4月1日から平成20年3月31日までの2年間
(2) 本件賃貸借契約証書には,同契約が更新される場合は,法定更新,合意更新を問わず,被告Aは,原告に対し,2年ごとに更新料として賃料の2か月分を期間満了の2か月前までに支払わなければならない旨の記載がある。
また,被告Bが,原告に対し,本件賃貸借契約に基づき負担する一切の債務につき,本件賃貸借契約に定めた契約期間のみならず,法定更新,合意更新を問わず,更新後も連帯して保証するとの記載がある。
(3) 本件賃貸借契約の契約期間は平成20年3月31日で満了するにもかかわらず,同年1月31日までに被告らから更新料の支払はなかった。
(4) その後被告, Aは,平成20年3月21日付けの「通知書」と題する書面により,借地借家法26条1項に基づき法定更新がなされたこと,更新料の請求には応じないことを告げ,契約期間満了日である同月31日を経過した後も本件建物を占有している。
(5) 被告らは,更新料10万6000円(賃料の2か月分)を支払わない。
(6) 本件賃貸借契約証書には,本件賃貸借契約に関する紛争については,京都地方裁判所を管轄裁判所とする旨の記載がある。
2 争点
本件の争点は,更新料条項の有効性である。
(1) 原告
ア本件賃貸借契約の締結に当たり,同契約が更新される場合は,法定更新,合意更新を問わず,被告Aは,原告に対し,2年ごとに更新料として賃料の2か月分を期間満了の2か月前までに支払わなければならない旨の合意をした。
被告Bは,原告との間で,平成18年3月12日,被告Aが,原告に対し,本件賃貸借契約に基づき負担する一切の債務につき,本件賃貸借契約に定めた契約期間のみならず,法定更新,合意更新を問わず,更新後も連帯して保証するとの合意をした。
イ本件賃貸借契約は,自動更新(合意更新)ないし法定更新されたにもかかわらず,被告らは,更新料を支払わない。
ウ被告Aは,平成18年4月からC大学法科大学院に入学しており,契約前・契約後においても十分な知識・判断能力の持ち主である。
エ本件賃貸借契約証書3条2項では,「法定更新・合意更新を問わず,借主は,頭書規定の期間ごとに,貸主に対し,頭書規定の更新料及び管理会社に所定の更新手続料を期間満了の2か月前までに支払わなければならない。」と規定されている。
オ被告Aは,更新料について重要事項として説明を受けている。また,本件賃貸借契約証書3条の条文を認識・理解していた。
被告Aは,契約締結時には更新料条項について何ら異議を述べていない。
カ被告Aは,更新料条項がない物件を選択しようと思えば選択できたのに,それをせずに本件賃貸借契約を選択している。
キ更新料は,賃料の補充,更新拒絶権放棄の対価,賃借権強化の対価といった複合的な性質を有しており,対価性を有する相当なものである。
更新料条項は,消費者契約法10条に違反せず,被告らの更新料支払拒否は理由がない。
ク契約をした賃借人のほとんどは,約束した更新料の支払をしているのであり,その不払は,契約不履行であるだけでなく,賃借人間の公平も害する行為である。
ケまた,賃貸人たる原告は,更新料条項を含む本件賃貸借契約の条項を信頼して本件建物を引き渡し,被告Aの使用収益に提供しており,約束された更新料が支払われないことにより不測の損害を被っている。
コよって,被告Aの法定更新を理由とする更新料支払拒否は,消費者契約法10条違反を口実とした更新料条項の不履行であり,当事者で合意した本件賃貸借契約の契約条件を契約締結後に一部不履行とするものであり,貸主である原告の信頼を裏切る契約上の信義に反する行為であって,直ちに更新料が支払われるべきである。
サ借地借家法26条1項,同2項の文言によれば,同条項は,更新の合意がなくとも,一定の要件の下に賃借人が使用継続した場合に契約の更新を認め,賃借人の賃借権を保護する趣旨であって,その際の更新料の支払義務の有無まで定めてはいない。
よって,借地借家法26条1項,同2項から当然に法定更新の場合に更新料の支払義務がないことが導かれるとの解釈を前提にする被告らの主張は,同条項の解釈を誤っており,失当である。
シ本件賃貸借契約は,中途解約の場合の更新料の精算条項を欠いているが,本件の更新料が更新拒絶権放棄の対価,賃借権強化の対価の性質も併せ持つことからすると,その対価性があるのであって,更新がなされた以上,その後の中途解約による精算の必要はそもそも存在しないものともいえる。
また,更新料に中途解約の場合の一部違約金としての性格が存在するにしても,民法618条,同617条1項2号等から平均的な損害額を超えているとはいえず,消費者契約法9条違反はなく,同10条違反もない。
(2) 被告
ア賃貸借契約証書の更新料条項の記載中,「法定更新・合意更新を問わず」の部分は合意内容となっていない。
被告Aは,更新料の支払時期,更新料の額については説明を受けたが,「法定更新・合意更新を問わず」との説明はなく,被告Aにおいて,この点についての認識と理解はなかった。
仲介業者がこれに基づいて被告Aに説明をした重要事項説明書では,更新料の支払時期,更新料の額については記載されているものの,「法定更新・合意更新を問わず」との記載はなく,説明もなかった。
賃借人の予期しない賃借人に不利益な特別の負担を課す場合に,賃借人に同義務が契約内容となるためには,賃貸人あるいは仲介業者が口頭により説明し,賃借人がその旨を明確に認識し,それを合意の内容としたものと認められるなど,その旨の特約が明確に合意されていることが必要である。
法定更新においても,賃借人に更新料の支払を課す義務は,賃借人に予期しない特別の負担を課す特約である。
イ被告Bは,連帯保証人になるとの認識はあったが,「本件賃貸借契約に定めた契約期間のみならず,法定更新,合意更新を問わず,更新後も連帯して保証する。」との具体的な認識はなかった。
なお,管轄についても,被告らは,契約締結時にその意味を説明されたことはなかった。
ウ賃貸借契約に関する知識・判断力について,被告Aは,法科大学院入学後は次第に知識はついてきているといえるが,法学未習クラスで入学しており,契約時に十分な知識・判断力があったとはいえない。
エ被告Aは,仲介業者から本件建物を勧められてそのまま契約締結に至ったもので,他の物件を全く当たっておらず,他に更新料のない物件があるかどうか知らなかった。
仲介業者から更新料のない物件を紹介された事実はない。
オ更新料支払条項は,消費者契約法10条により無効である。
建物賃貸借契約における更新料の徴求は,情報力,交渉力に劣る借主の犠牲の下,家主(貸主)が何らの合理的,正当な理由なく行ってきたものである。
更新料の性質論について,@賃料補充説は,本来の賃料よりも割安であるとの誤解を与え,A異議権放棄説は,発生しない異議権をたてに,あるいは本来立退料を支払わなければならない場面で逆に金銭を徴求し,B賃借権強化説は,強化されない賃借権を強化されると強弁するものであって,その不当性の程度は驚くばかりである。
カ法定更新時に更新料を支払う旨の条項は,借地借家法30条により無効である。
法定更新の場合にも更新料の支払義務があるとすると,更新料を払えない賃借人は,期間満了の1年前から6か月前までの間に賃貸人に更新しない旨の通知をし,期間が満了した後建物の使用を止めることを余儀なくされ,借地借家法26条1項,同2項の適用を受けることができなくなる。
このように,法定更新の場合にも更新料支払義務があるとすると,賃貸人は,更新料支払特約を設けることによって借地借家法26条1項,同2項の適用を事実上排除することができる。これは正に「この節に反する特約で建物の賃借人に不利なもの」であるから,無効である。

第3 当裁判所の判断

1 証拠(甲1,2,4ないし12,21ないし30,31の1・2,32,33,34の1・2,35の1・2,36の1・2,37ないし43,44の1・2,乙8ないし13,17ないし21,23,被告A)及び弁論の全趣旨によれば,以下の事実が認められる。
(1) 被告Aは昭和, 56年12月13日,京都市f区で出生し,平成18年4月,C大学大学院法務研究科に法学未修者として入学した。
本件賃貸借契約締結当時,被告Aは,法学部卒業程度の法的知識を有していた。
(2) 本件建物は,専有面積25.75平方メートル,間取り1Kである。
(3) 本件賃貸借契約証書には,「月次科目」「月次金額」として,それぞれ「家賃」「53,000円」,「共益費」「5,000円」との記載があり,その下欄に「合計」「58,000円」との記載がある。
なお,「月次科目」「月次金額」の右欄には「一時科目」「一時金額」として,「保証金」「300,000円」との記載がある。
合計欄の下欄には,「更新料」「賃料の2ヶ月分」「更新手続料15,000円(別途消費税750円)」との記載がある。
更新料欄の下欄には,「敷金控除(明渡し引)」「保証金引き(150,000円)を差し引く」との記載がある。
これらの記載の更に下部に賃料等支払方法の記載がある。
これらの賃借人の経済的出捐については,本件賃貸借契約証書の1ページ目にすべて記載されており,一覧性のあるものとなっている。
同3ページ目には,本件賃貸借契約の約定が記載されているが,その3条1項では賃貸借,「期間は契約期間欄記載の通りとします。期間満了の6カ月前迄に甲(貸主)より更新拒絶の通知がない場合は,契約期間欄記載の期間と同期間継続します。」,同2項では,「法定更新・合意更新を問わず,乙(借主)は頭書規定の期間毎に,甲(貸主)に対し頭書規定の更新料及び管理会社に所定の更新手続料を期間満了の2カ月前迄に支払わなければなりません。」,同3項では,「乙(借主)の契約期間内の解約であったとしても,甲(貸主)は更新料の日割り・月割り計算による返金は一切行いません。」となっている。
原告,被告A及び被告Bは,本件賃貸借契約証書に記名・押印をしている。
(4) 本件賃貸借契約の重要事項説明書では,「2.賃貸借期間及び更新に関する事項」の中に,「更新に関する事項」として,「2年更新とし,契約期間満了の2ケ月前迄に借主は更新料を貸主に支払うものとする。」との記載が,「更新料」として「賃料の2ヶ月分」との記載がそれぞれある。
そして,その下部の「3.賃料及び賃料以外に授受される金銭」の中には,家賃,共益費,水道料金,保証金,保険料,仲介報酬額,仲介報酬額に係る消費税の記載はあるが,更新料の記載はない。
(5) 被告Aは,仲介業者の株式会社Dから,重要事項説明書の説明を受け,「2.賃貸借期間及び更新に関する事項」についても簡単に説明を受けた。
(6) 被告Aは,本件賃貸借契約締結当時,更新料がどのような性質のものかを考えたことはなく,更新料は,契約期間が満了し,更新するときに支払わなければならない金銭と考えており,更新料が賃貸人の収入になるのか,不動産業者の収入になるのかの認識もなかった。
また,株式会社Dからも更新料がどのようなものかの説明はなかった。
(7) 被告Aは株式, 会社Dに対し,平成20年3月21日ころ,本件賃貸借契約は,平成19年9月30日の経過によって法定更新されており,更新手続は不要であること,更新に関する費用の請求には応じられないことを通知した。
(8) 生活保護の住宅扶助として更新料扶助があり,また,民事調停にも更新料の条項が定められたり,判決においても賃料3か月分相当の更新料が認められた例もある。
(9) 賃貸物件情報誌の物件案内には,更新料の表示がなされているものもある。大学生を対象とした賃貸のパンフレットにも,更新料を含めた学生生活4年間の総費用を計算した上で,1年間の平均費用を算出し,年間総費用とし,また,更新料のある物件と更新料のない物件とを掲載しているものもある。
さらに,インターネットのホームページでも,賃貸物件について更新料の表示があるものが多く,他方,更新料の表示のないものについても問い合わせ先を検索するなどして更新料の有無やその額を調べることができるようになっているものもある。
もっとも,賃貸住宅情報誌の中にも,更新料の記載がないものもある。
(10) 総住宅数に占める空き家の割合は,昭和38年の2.5パーセントから一貫して上昇を続けており,平成15年には12.2パーセントとなっている。
他方で,賃貸物件の数は,年々上昇している。
(11) 平成19年6月の国土交通省住宅局作成の民間賃貸住宅実態調査の結果によれば,家主が更新料を徴収する主な理由としては,「一時金収入として見込んでいる」「長年の慣習」が多い。また,更新料を徴収しているのは,東京及びその近郊が多く,京都でも55.1パーセントとなっている。他方,大阪や兵庫では0パーセントである。
(12) 住宅扶助のうちの契約更新料の生活保護費は,平成18年度で5万2191件,252万5334円であり,平成19年度で5万6137件,273万8566円となっている。
(13) 国土交通省作成の賃貸住宅標準契約書には,更新料条項の記載がない。
(14) 住宅金融支援機構の賃貸住宅建設融資について,入居者との契約では更新料は設定できないこととなっている。
(15) 本件建物の近隣物件の賃料について,平米当たりの平均価格は,1500円である。
2 まず,本件の更新が,自動更新(合意更新)であるか,法定更新であるかが問題となるが,本件賃貸借契約書3条1項の規定にかんがみれば,同項に基づく自動更新(合意更新)であると認めるのが相当である。
3 そこで,次に本件の更新料の法的性質が問題となる。
(1) 賃貸借契約において,賃料は賃貸目的物の使用収益に対する対価として支払われるものであるところ,使用収益期間に依拠して対価としての賃料が算出され,支払われるものということができる。
そうすると,賃貸借契約における賃借人から賃貸人への給付が賃料と評価されるためには,賃借人の使用収益期間に対応する形で支払額が決定され,かつ,更新後に賃貸借契約が途中で終了した場合には,使用収益に至らなかった期間に対応する更新料額は賃借人に返還されるべき性質のものでなければならないというべきである。
本件の更新料条項は,2年更新の本件賃貸借契約について,契約期間満了の2か月前までに賃料の2か月分を支払うというものであり,契約期間内の解約について更新料の日割り・月割り計算による返金を一切行わないものであるから,使用収益期間に対応する形で支払額が決定されているわけでもなく,契約が途中で終了した場合の精算も否定するものである。
加えて,賃借人である被告Aは,本件賃貸借契約締結当時,更新料がどのような性質のものかを考えたことはなく,更新料は,契約期間が満了し,更新するときに支払わなければならない金銭と考えており,誰の収入になるのかの認識もなかったことが認められる。
賃貸人である原告についても,本件賃貸借契約証書や重要事項説明書の記載の仕方にかんがみれば,これを賃料とは別の金銭の給付と捉えているものと解するのが相当である。
そうすると,これを賃料の一部ないし補充とみることは困難といわざるを得ない。
(2) 他方建物の賃, 貸借において,賃貸人に明渡の正当事由がない限り,賃借人は何らの対価的な出捐をする必要がなく,継続して賃借物件を使用することができるが,本件建物のような居住用建物の賃貸借において,賃貸人がその使用を必要とする事情は通常想定できず,正当事由が認められる可能性はあまりないといえる。
また,本件において,原告・被告がこのような認識を持って更新料に関する合意をしていたとも認めがたい。
よって,本件の更新料は,更新拒絶権放棄の対価や賃借権強化の対価としての性質も有するものともいえないというべきである。
なお,中途解約の場合の更新料の精算条項を欠いていることについての原告の前記反論は,本件の更新料に更新拒絶権放棄の対価や賃借権強化の対価としての性質が認められないし,また,これを違約金とするのも,月々の賃料との対比で不合理であるから採用できない。
(3) 以上によれば,本件の更新料の法的性質は,賃借人(被告A)が賃貸人(原告)に対して更新時に支払をすることを約束した金銭という外なく,その対価性を認めるのは困難である。
4 以上を前提に,本件における更新料条項が消費者契約法10条に違反するか否かを検討する。
(1) 争いのない事実及び弁論の全趣旨によれば,被告は消費者契約法2条1項の「消費者」に,原告は同条2項の「事業者」にそれぞれ該当し,本件賃貸借契約に同法が適用される。
(2) 次に更新料条, 項は,賃貸人に対し,民法601条に定められた賃料支払義務に加えて更新料という賃借人が賃貸人に対して更新時に支払をすることを約束した金銭の支払義務を課すものであるから,民法の規定の適用による場合に比し,消費者(賃借人)の義務を加重しているものとして消費者契約法10条前段に当たる。
(3) そして,前記のとおり,更新料は賃借人が賃貸人に対して更新時に支払をすることを約束した金銭であり,賃料の一部ないし補充としての性質も,更新拒絶権放棄の対価・賃借権強化の対価としての性質も有するものとはいえず,対価性を認めるのが困難な金銭であること,本件賃貸借契約は,専有面積25.75平方メートル,間取り1Kの本件建物に対して,賃貸借契約期間2年間で月々家賃5万3000円と共益費5000円を支払うものであるところ,更新料については賃料の2か月分を支払うもので,近隣物件に比して賃料が低額であるとはいえない状況の下でかかる更新料額は決して安価なものとは言い難いこと,中途解約の場合の更新料の精算も否定するものであること,更新料条項は原告側が作成したものであり,被告らに対しては,更新料の有無やその金額は所与の条件となっており,この点に関し,原告と被告らとの間で交渉の余地があったと認められる事情もないこと,被告Aが法学部卒業程度の法的知識を有していたことを考慮しても,前記のとおりの賃貸物件に関する情報の現状や賃借人が仲介業者を通じて賃借人と契約を締結していることからすれば,事業者(原告)と消費者(被告A)との間の情報格差については大きくはないものの,全くないとまではいえないことが認められ,以上の事実にかんがみれば,更新料条項について本件賃貸借契約証書に明記がされ,仲介業者から被告Aに対しても重要事項として説明があったこと,更新料条項が無効になることによる賃貸人の不利益や少なくとも京都においては更新料が一定程度社会に定着している状況であったこと等を考慮しても,民法1条2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものとして消費者契約法10条後段にも当たるというべきである。
そうすると,本件の更新料条項は,消費者契約法10条に反し,無効である。
5 以上によれば,原告の請求はいずれも理由がないから棄却することとし,主文のとおり判決する。

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